虚空の舟

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河を渡るとき、
自分の舟が空っぽの舟にぶつかったら、
たとえ短気な人であろうと、
大して怒りはしない。

が、
もし舟の中に誰かいたら、
しっかり舵を取れと、大声で怒鳴るだろう。
もしその声が聞こえないようだったら
また怒鳴る。
そしてまたののしりが始まる。

中略

明日の朝から、
自分で見つかるものすべてを
空っぽにしてごらん
みじめな気持ち、怒り、自我(エゴ)、
嫉妬、苦しみ、痛み、快楽、
見つかるもの何でもだ。
すべて投げ捨てなさい。
どんな区別もしないで。
選択など一切しないで、
ただ 自分を空にするがいい。

そしてあなたが
トータルに(全面的に)空っぽになったとき、
突如としてあなたは
自分が「全体」であることを、
「すべて」であることを見るだろう。

虚空を通じて
「全体」が達成される。

あなたの舟が空っぽになったときには
衝突しなくなる。

葛藤も、怒りも、暴力も
いっさいなくなる。
何もなくなる。

この
ないことこそ天恵だ。
この
無こそ祝福だ。
この
無こそ、あなたが探しに捜し求めてきたのだ。

瞑想とは
まさに空っぽになること、
「なんでもない人」になることだ

荘子(Chuang Tzu) 虚空の舟
OSHO